障害年金の不支給・更新・審査請求ガイド|通知が届いたら最初に確認すること
この記事の最終更新日 2026年11月2日 文責: 社会保険労務士 大平一路
障害年金の不支給や、更新後の等級変更・支給停止の通知が届いたら、まず「何の決定か」と「通知を受け取った日」を確認してください。不支給などの理由が分からない場合は、請求した年金事務所に問い合わせます。決定に不服があるときの審査請求は、決定があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に行う必要があります。
このページでは、通知を受け取った方が次に確認することを状況別にまとめています。
通知が届いたら最初に確認すること
通知の内容によって使える手続きが変わります。手続きを選ぶ前に、次の4点を確認しておくことが重要です。
- 何の決定かを確認します。初めての請求に対する不支給か、更新(障害状態確認届)の結果としての等級変更や支給停止かを見分けます。
- 通知を受け取った日をメモしておきます。審査請求の期限は、決定があったことを知った日の翌日から数えます。
- 決定の理由を確認します。理由が分からないときは、請求した年金事務所に問い合わせます。
- 通知書を保管します。審査請求をするときは、決定の通知書の写しを添付します。原本はなくさないようにしてください。
状況別に次に確認すること
| 状況 | 主な手続き | 確認先 |
|---|---|---|
| 初めての請求で不支給になった | 審査請求、またはあらためて請求する | 年金事務所、社会保険審査官 |
| 更新の結果、等級が下がった・支給が止まった | 審査請求。停止後に重くなったら支給停止事由消滅届 | 年金事務所、社会保険審査官 |
| これから更新の書類が届く | 障害状態確認届(診断書)の提出 | 日本年金機構、主治医 |
| 受給中に症状が重くなった | 額改定請求 | 年金事務所 |
初めての請求で不支給になった
決定に不服がある場合は、審査請求ができます。期限は、決定があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内です。
審査請求とは別に、あらためて請求する方法もあります。日本年金機構によると、障害認定日に法令に定める障害の状態に該当しなかった方でも、その後症状が悪化し、障害の状態になったときは、請求日の翌月から障害年金を受け取ることができます(事後重症による請求)。ただし、請求書は65歳の誕生日の前々日までに提出する必要があります。
不支給のあと、どのくらい間をあければ再申請できるかについては、当サイトのQ&A「不支給通知を受け取って1年後なら再申請できますか?」で説明しています。
更新の結果、等級が下がった・支給が止まった
障害年金の額は定期的に提出する診断書(障害状態確認届)をもとに変更されます。障害の程度が軽くなったと判断されると、年金額が減るか、支給が停止されます。
この決定に不服があるときも、通知を受け取ったら審査請求の期限を確認してください。
支給が停止されたあと、65歳に達するまでに障害の程度が重くなり、障害年金を受けられる程度になったときは、ふたたび年金を受けられるようになります。この場合は、医師の診断書を添えて「老齢・障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」を提出します。
これから更新の書類が届く
障害の状態に応じて提出が必要となる年には、日本年金機構から「障害状態確認届(診断書)」が誕生月の3か月前の月末に送られてきます。
- 提出期限は誕生月の末日で、その日までに日本年金機構に届くように提出します。
- 診断書には、提出期限前3か月以内の障害の状態が書かれている必要があります。
- 提出が遅れたり、記載内容に不備があったりすると、年金の支払いが一時止まることがあります。
受給中に症状が重くなった
障害の程度が重くなったときは、「障害給付 額改定請求書」に医師の診断書を添えて、年金額の改定を請求できます。
ただし、この請求は、年金を受ける権利が発生した日、または障害の程度の診査を受けた日から1年を経過していないとできません。省令に定められた、障害の程度が増進したことが明らかな場合は、1年を待たずに請求できます。
なお、3級の障害厚生年金を受けている方(過去に同じ理由の障害基礎年金を受ける権利があった方を除く)は、65歳以上になると額改定請求ができません。
審査請求の期限と出し方の要点
審査請求と再審査請求の要点は次のとおりです。
| 項目 | 審査請求 | 再審査請求 |
|---|---|---|
| 期限 | 決定があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内 | 決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2か月以内 |
| 請求先 | 地方厚生局に置かれた社会保険審査官 | 社会保険審査会(厚生労働省内) |
審査請求は文書または口頭で行えます。審査請求書には決定の通知書の写しを必ず添付します。審査請求書は年金事務所を経由して提出することもできます。
なお、審査請求ができるのは年金の決定に関することだけです。物価スライドによる年金額の改定のような、年金制度そのものに関する内容は対象になりません。
通知の内容や、どの手続きが合うかの判断に迷う場合は、大阪障害年金サポートセンターの無料相談もご利用いただけます。
よくある質問
審査請求の期限を過ぎてしまったら、もう請求できませんか?
期限を過ぎた審査請求は原則として認められません。ただし、期限を過ぎたことに正当な理由があると認められた場合は、この限りではないとされています。期限が近い、または過ぎてしまった場合は、早めに社会保険審査官や年金事務所に相談してください。
審査請求書はどこで手に入りますか?
近畿厚生局の場合は、同局のホームページからダウンロードできるほか、電話で依頼すると郵送してもらえます。年金事務所にも用紙が備えられていて、その場で提出することもできます。
この記事で確認した情報
このページの制度に関する内容は、2026年10月30日に次の公的機関のページで確認しました。
- 日本年金機構「年金の決定に不服があるとき(審査請求)」
- 近畿厚生局「審査請求に関するよくあるご質問(制度編)」
- 日本年金機構「障害状態確認届(診断書)が届いたとき」
- 日本年金機構「障害の程度が変わったとき」
- 日本年金機構「ふたたび障害の程度が重くなったとき」
- 日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」
- 日本年金機構「障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額」
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投稿者プロフィール
- 社会保険労務士
- 親族に知的障害を持つ者がおり、障害年金が家族の生活を支える大きな力になることを身近に実感してきました。複雑な手続きにハードルを感じる方々の力になりたいという想いから、当センターを設立しました。 専門家として一人ひとりの状況を丁寧に伺い、スムーズな受給に向けて全力でサポートいたします。一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
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