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難しい請求に対応できる理由

この記事の最終更新日 2026年8月26日 文責: 社会保険労務士 大平一路

障害年金の請求は、初めて申請するケースばかりではありません。すでに受給しているが等級が症状に見合っていない、更新で止まってしまった、複数の障害が重なっている——こうした請求は、通常の請求とは要件も、提出する書類も、主張の組み立て方も異なります

当法人では、以下の請求類型について、実際に受給・改定が決定した事例があります。制度の定義や要件は、日本年金機構が公表している資料を出典として記載しています。

通常の請求と何が違うのか

額の改定請求

受給中の等級を引き上げる請求です。原則として一定期間の待機が必要で、症状が重くなったことを診断書で示す必要があります。

支給停止事由消滅届

更新で止まった年金の再開を求める届出です。請求ではなく届出のため、待機期間の考え方が額改定と異なります。

「はじめて2級」による請求

すでにある障害と後から生じた傷病(基準傷病)を併せて2級以上と認定される請求です。要件を見る基準が通常の請求と異なります。

併合認定

2つ以上の障害がある場合に、併せて等級を判断する仕組みです。どの障害をどう組み合わせるかの判断が必要です。

遡及請求

障害認定日にさかのぼって受給する請求です。当時と現在、2通の診断書が必要になります。

審査請求・再審査請求

決定に不服がある場合の申立てです。期限があるため、決定通知を受け取ったら早めのご相談をおすすめします。

額の改定請求(3級から2級への引き上げなど)

日本年金機構は、障害の程度が重くなったときは「障害給付 額改定請求書」に医師の診断書を添えて提出することで、年金額(等級)の改定を請求できるとしています。3級から2級になれば障害基礎年金が加わるなど、受給額は大きく変わります。

請求できる時期と主な注意点

・原則として、年金を受ける権利が発生した日から1年、または障害の程度の診査を受けた日から1年を経過した日以後でなければ請求できません
・ただし、省令に定められた障害の状態に該当し、障害の程度が増進したことが明らかである場合は、1年を待たずに請求できます
・改定されるのは請求した月の翌月分からで、過去にさかのぼって差額を受け取ることはできません
・3級の障害厚生年金を受けている方(過去に1級・2級に該当したことがない場合)は、65歳以上になると額改定請求ができません
・診断書の記載が前回とどう変わったかが判断の中心になります。ご本人の実感だけでは足りません

出典:日本年金機構「障害の程度が変わったとき」/1年を待たずに請求できる障害の状態の一覧は「障害年金の額改定請求のご案内」(PDF)に掲載されています。

当法人では、うつ病で3級から2級へ改定したケース、慢性腎臓病で額改定請求により2級となったケースなどを公開しています。

支給停止事由消滅届(止まった年金の再開)

更新(障害状態確認届)の審査で等級に該当しないと判断されると、年金の支給は停止されます。ただし受給する権利そのものが消えるわけではありません。日本年金機構は、支給を停止されている方が再び障害年金を受けられる程度になったときの手続きとして、「老齢・障害給付 受給権者支給停止事由消滅届」を案内しています。

よくある誤解

・「支給停止時より悪化したこと」が要件ではありません。障害の状態が再び障害等級に該当する程度かどうかで判断されます
・額改定請求のような1年の待機期間は設けられていません
・提出には現在の障害の状態を記載した診断書が必要です
・支給停止となった時点の現症で診断書を用意できた場合、さかのぼって停止が解除されることもあります

出典:日本年金機構「障害年金の支給を停止されている方が、再び障害年金を受けられる程度になったとき」

当法人では、自閉症スペクトラムで支給停止を遡って解除したケース、脳出血による右半身麻痺で停止事由の解除が認められたケースなどを公開しています。

「はじめて2級」による請求

障害認定基準では、すでに障害がある方に後から別の傷病(基準傷病)が生じ、基準障害と他の障害とを併合して初めて1級または2級に該当する程度に至った場合に支給される障害基礎年金・障害厚生年金を「基準傷病による障害年金」と定めています。前の障害だけでは年金に結びつかなかった方にとって、受給への道が開ける可能性があります。

通常の請求と異なる点

・初診日や保険料の納付要件は、後から生じた基準傷病を基準に判断されます
・基準傷病に係る障害認定日以後、65歳に達する日の前日までに、併せて1級・2級に該当する状態に至っていることが必要です
・支給は請求した月の翌月分からで、さかのぼっての受給はできません
・どの傷病を基準傷病とするかによって、請求できるかどうかが変わります

出典:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」(PDF)

当法人では、網膜色素変性症で「はじめて2級」による請求により障害基礎年金2級を受給できたケースを公開しています。

併合認定(複数の障害を併せる)

障害認定基準では、2つ以上の障害がある場合に、併合(加重)認定・総合認定・差引認定のいずれかによって等級を判断するとされています。身体の障害と精神の障害のように診断書の様式が異なる障害でも対象になり得るため、ご自身では気づきにくい類型です。

検討すべきケース

・身体の障害で受給中に、精神疾患を発症した
・複数の部位に障害があり、それぞれ単独では等級に届かない
・既往の障害があるが、これまで申請に含めていなかった

※内科的疾患が併存する場合など、併合認定ではなく総合的に認定される類型もあります。出典:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」(PDF)

当法人では、脳出血による右半身麻痺と既往の精神疾患を併せて障害厚生年金1級に改定できたケースを公開しています。

遡及請求について

障害認定日から1年以上経過してから請求する場合、認定日時点の診断書と現在の診断書の2通を用意し、当時すでに等級に該当していたことを示せれば、さかのぼって受給できる可能性があります。ただし年金を受け取る権利には時効があり、さかのぼれるのは最大5年分です。詳しくは専用ページで解説しています。

≫ 障害年金の遡及請求とは?【社労士が詳しく解説します!】

ご相談の結果、受給要件に該当しないと判断した場合は、
その旨をお伝えしたうえでサポートを見合わせています。

よくあるご質問

Q額改定請求が認められなかった場合、不利になりますか?

A認められなかったこと自体で現在の年金が止まることはありません。ただし、次に請求できるようになるまで再び待機期間が生じます。請求のタイミングは診断書の内容を踏まえて判断する必要があります。

Q額改定請求が認められたら、悪化した時点までさかのぼって受け取れますか?

Aいいえ。改定されるのは請求した月の翌月分からです。過去にさかのぼって差額を受け取ることはできないため、請求のタイミングが受給額に直接影響します。

Q更新で止まってから何年も経っていますが、今からでも再開を求められますか?

A障害の状態が再び障害等級に該当する程度であれば、期間の経過にかかわらず支給停止事由消滅届を提出できます。まずは現在の状態を診断書で示せるかをご確認ください。

Q複数の傷病がありますが、どれで請求すればよいか分かりません。

A傷病の組み合わせによって、通常の請求・「はじめて2級」・併合認定のいずれで進めるかが変わります。初診日や納付要件の見方も変わるため、無料相談で状況をお伺いしたうえでご提案します。

Qこうした請求も着手金は0円ですか?

A額の改定請求は着手金0円・成功報酬制です。審査請求・再審査請求については着手金をいただいています。詳細はサポート料金のページをご覧ください。

≫ サポート料金の詳細を見る

まずは無料相談から

初回相談は無料です。どの請求類型で進めるべきかを含めてご提案します。
190件以上の受給事例を公開しています。額改定・支給停止の解除・「はじめて2級」など、類型ごとの実例をご確認いただけます。
地下鉄谷町線「天満橋」駅3番出口から徒歩1分。オンライン面談・LINEでのご相談にも対応しています。

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投稿者プロフィール

大平 一路社会保険労務士
親族に知的障害を持つ者がおり、障害年金が家族の生活を支える大きな力になることを身近に実感してきました。複雑な手続きにハードルを感じる方々の力になりたいという想いから、当センターを設立しました。 専門家として一人ひとりの状況を丁寧に伺い、スムーズな受給に向けて全力でサポートいたします。一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。
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