右上肢不全麻で障害厚生年金2級を受給できたケース
この記事の最終更新日 2022年3月29日 文責: 社会保険労務士 大平一路
相談者 | 男性(60代)/障害者雇用 |
傷病名 | 右上肢不全麻 |
決定した年金種類と等級 | 障害厚生年金2級 |
年金額 | 年額約230万円 |
相談時の相談者様の状況
先天性の脳性麻痺により左半身に麻痺があり、8年程前に別の傷病で入院されている際に右腕に注射を打ったことで右上半身にも麻痺が生じ、お仕事にも日常生活にも大変不自由を感じていらっしゃいました。
年齢のこともあり、就労を継続できるかどうか不安に感じられご相談に来られました。
相談から請求までのサポート
もともと左半身に麻痺がありましたが、仕事や日常生活において支障はあるものの、大きな不自由を感じずに過ごしていたそうです。右上半身に麻痺が生じてからは明らかに様々なシーンで支障が出るようになりましたので、初診日はあくまでも右上半身の麻痺に対しての日であり、それに伴う右上半身の障害についての申請について進めていくことが望ましいと考え、一緒にお手続きを進めることになりました。
診断書を書いてくださる先生にはすでに障害年金を申請したい旨伝えており、右腕に注射を打ってからの経過についてもご存知でしたので大変協力的でいらっしゃり、右上半身についての診断書を作成していただきたい旨お伝えしたところ、右上半身に麻痺が生じていること、日常生活の動作について不自由であること、筋力などの検査結果などをご記載いただき、現在の状況がしっかりと反映されている診断書を作成していただくことができました。
申請をする際には改めて右上半身についての申請として審査をしていただきたい旨申し立てを行い、申立書には出生時から左半身に麻痺があったこと、右腕の麻痺が発症した原因や経過を記載して手続きを進めました。
結果
審査の結果、初診は出生時ではなく右上半身に麻痺を生じた時であると認められ、無事に障害厚生年金2級が決定し、年額約230万円の受給となり大変喜んで頂けました。