双極性障害で障害基礎年金2級を受給できたケース
この記事の最終更新日 2022年8月24日 文責: 社会保険労務士 大平一路
相談者 | 女性(60代)/無職 |
傷病名 | 双極性障害 |
決定した年金種類と等級 | 障害基礎年金2級 |
年金額 | 年額約100万円 |
相談時の相談者様の状況
30年程前から心療内科に通院され治療を継続されておられました。ご家族から障害年金の話を聞き、申請しようと手続をすすめられたそうですが、初診の証明が取れないことから行き詰ってしまい、社会保険労務士事務所へ電話で問い合わせされましたが「働いているともらえない」と断られてしまったそうです。
諦めかけておられたところ、医師より「診断書は作成するから申請してみては?」と勧められ、再度申請をすすめようと当センターへご連絡頂きました。
相談から請求までのサポート
当日、来所頂きお話をお伺いしたところ、一番初めに行った内科が廃院しているため、初診の証明が取れないとのことでした。
内科での受診状況をお伺いすると、疲れが取れずビタミン注射をしてもらっただけで、抗うつ剤や睡眠薬などの処方はなく、ビタミン材の注射を受け、一旦状態は良くなり、その後通院していませんでした。その後しばらくしてから同様の症状が現れためご家族に勧められ、精神科を受診したという経緯です。
障害年金の初診日は原則として「具合が悪くなって一番初めに受診した日」とされています。今回の場合は、精神的な症状で通院したわけではなく、また精神症状に対しての治療を受けていないことから、ご家族に勧められて受診された病院を初診として進めていけるのではないかと思いました。
早速、一番初めに行かれた精神科に問い合わせていただいたところカルテが保管されており、受診状況等証明書を取得することができました。出来上がった受診状況等証明書を確認すると、近医の病院を受診しビタミン剤などの処方を受けられていた記載がありました。
そのため、内科での治療や、その後回復したこと等も含めて病歴就労状況等申立書を作成し、申請を進めていいきました。
結果
初診日は内科ではなく心療内科であることが認められ、障害基礎年金2級(年額約100万円)が決定し、大変喜んで頂けました。