注意欠陥多動性障害(ADHD)で障害厚生年金2級が認められたケース
この記事の最終更新日 2022年12月4日 文責: 社会保険労務士 大平一路
相談者 | 男性(40代)/無職 |
傷病名 | 注意欠陥多動性障害 |
決定した年金種類と等級 | 障害厚生年金2級 |
年金額 | 年額約125円 |
相談時の相談者様の状況
幼少期の頃からこだわりが強く対人関係をうまく築けず、一人で遊ぶことが多かったそうです。
学校ではトラブルになることが多く、通学することができなくなったため心配したご家族に付き添われ小学生の頃に精神科を受診されました。投薬やカウンセリングで治療をしてこられましたが、教室まで行けず保健室登校になっていました。
その後、別の病院に転院され発達検査をすすめられた結果、自閉症スペクトラムであることがわかりました。
中学校卒業後は高校に進学されましたが、周りに馴染むことができず数か月で休学し、復学することなく退学され、その後は自宅に籠り勝ちの生活を送られていました。
障害年金の事を知ったご家族が手続きを進めておられましたが、初診の病院でカルテが破棄されており、どのように進めていけばよいかわからなくなったことで、当センターにご連絡頂きました。
相談から請求までのサポート
当日お越しいただき、詳しくお話をお伺いしました。現在、一人暮らしをされておられますが、定期的にご家族やご友人が様子を見に来てくれていて、身のまわりのことを手伝ってくれているとのことでした。就労については、様々な配慮を受けていましたが、相談に来られた後、退職することとなりました。
ご相談にお越しいただいた時点では障害認定日を迎えていなかったため、障害認定日にあわせて診断書や参考資料をお送りし、メンタルクリニックに診断書の作成を依頼していただくことになりました。
また、一人暮らしをされていたため、病歴・就労状況等申立書には周囲からのサポート内容をしっかりと記載しました。
結果
無事に障害厚生年金2級の受給が認められ、年間約125万円の受給となりました。受給は難しいと考えておられたため、2級の決定に大変喜んでいただきました。