アスペルガー症候群で障害基礎年金2級を受給できたケース
この記事の最終更新日 2022年3月10日 文責: 社会保険労務士 大平一路
相談者 | 女性(20代)/無職 |
傷病名 | アスペルガー症候群 |
決定した年金種類と等級 | 障害基礎年金2級 |
年金額 | 年額約78万円 |
相談時の相談者様の状況
幼少期より人と関わることが苦手で、中学校から不登校気味になり生きづらさを感じていらっしゃったそうです。なんとか高校を卒業しましたが、その後始めたアルバイトは長く続かず、次第に家から出ることもままならなくなりました。
もうすぐ20歳になることから将来に不安を感じているとのことで、少しでも経済面での支援が受けられないかとご相談をいただきました。
相談から請求までのサポート
家から出ることができない状況でいらっしゃったため、オンラインでの面談をご希望されました。資料を一緒に確認しながら現在の状況について詳しくヒアリングを進めていきました。
高校生の時から親元を離れ、一人暮らしをされておりましたが、パートナーが毎日来てくれて食事や掃除など家事全般について様々な面でサポートいただいているため、生活できているということでした。障害年金の対象になりそうである旨お伝えし、一緒に申請を進めることにしました。
初診の病院は、学生時代を過ごした地元の病院でしたので、お電話にて初診の証明の作成依頼をしていただきました。少し時間はかかりましたが、無事に取得することができました。
次は診断書の取得ですが、本件は高校生の頃が初診日であるため、認定日は20歳時点となり20歳になられる日の前後3ヶ月間を現症とする診断書が必要となります。ご相談においでいただいたのは20歳の約2か月前でしたので、すぐに診断書を現在通院している医師へ依頼しました。
作成していただいた診断書には、生活全般において1人では困難であり、また就労することはできない旨の記載があり、幼少期から困っていたことについても細かくご記載いただきました。
これまでの経過と就労状況等、症状の推移等につきヒアリングした内容を申立書にまとめ、申請を進めていきました。
結果
無事に障害基礎年金2級が認められ、年額約78万円の受給が決定しました。
20歳になられる前にご相談いただいたため、余裕をもってお手続きを進めることができました。