知的障害で障害基礎年金２級を受給できたケース

この記事の最終更新日 2023年1月15日 文責： 社会保険労務士 大平一路

相談時の相談者様の状況

お母さまからご相談をいただきました。ご相談にお越しいただいた時点では19歳で、3カ月後に20歳になるため申請の準備を進められたいとのことでした。

現在は障害者雇用でお仕事をされておりましたが、本人の体調を考え勤務時間を減らすことを考慮されていることと、いつまで雇用してもらえるのかわからないという不安もあり、申請を検討されておりました。

相談から請求までのサポート

知的障害にて障害年金の申請をする場合は、申立書には出生時からの状況を記載する必要があります。幼少期から現在までの、家庭や学校での状況をヒアリングいたしました。小学校から支援学級に在籍し、高校は支援学校へ進学するべく療育手帳を取得したという経緯と、当時の様子などをお話しいただきました。

また、現在における日常生活において困っていることや、職場でどのような配慮をしてもらっているかなどを詳しくお伺いし、家庭でも職場でも援助が必要である状態であることから、障害年金の対象になると判断し、一緒に進めていくことにしました。

知的障害の方の場合は、病院に継続して通院をしていないことが多いため、その場合は診断書を作成してもらう病院を探すことから始めないといけません。病院を探し、診断書を書いていただくまでには半年程かかることもありますので、20歳を迎える前からご準備していただくとスムーズに申請を行うことができます。20歳になる前後3ヶ月間の診断書が必要であるため、すぐにお手続きを進めた方が良いことをお伝えしました。

病院をいくつかピックアップし、受診する病院を検討し診断書の作成依頼のご相談をしていただいたことで、20歳になる前に診断書を作成していただくことができ、大変スムーズにお手続きを進めることができました。

結果

無事に障害基礎年金2級が認められ、年間約78万円の受給が決定しました。申請にあたり何から始めたらよいか分からず悩んでいたとのことで、スムーズに申請できたと大変喜んでいただきました。