スタージ・ウェーバー症候群で就労中に障害基礎年金2級を受給できたケース
この記事の最終更新日 2022年7月5日 文責: 社会保険労務士 大平一路
相談者 | 男性(40代)/障害者雇用 |
傷病名 | スタージ・ウェーバー症候群 |
決定した年金種類と等級 | 障害基礎年金2級 |
年金額 | 年額約78万円 一時金約390万円 |
相談時の相談者様の状況
幼少期の頃にけいれんを起こし、検査の結果スタージ・ウェーバー症候群と診断されました。その後、発作はしばらく治まっていましたが、4歳ごろから発作が出現するようになりてんかんと診断されました。
スタージ・ウェーバー症候群は、てんかんや発育の遅れ、運動麻痺、視力障害が症状として出る難病に指定されている病気です。
てんかんと診断されて以降、大きな発作はなく小さな発作が起きる状況が高校を卒業されるくらいまで続いていたそうです。
20歳ごろからアルバイトを始めましたが、仕事がなかなか覚えられず頻繁に叱責を受け、長続きしませんでした。通常の勤務は困難であるため、その後は障害者雇用で働かれていましたが、単純作業でもミスが多く、やはり頻繁に指摘を受けている状態とのことでした。
相談から請求までのサポート
就労が困難であることから勤務先から就労移行支援施設へジョブコーチを依頼し、定期的にジョブコーチによる支援を受けることになりました。コーチより障害年金というものがあることを初めて知り、当センターに来所されました。
てんかんの発作は投薬により治まっているとのことでしたので、精神発達遅滞での申請をご提案いたしました。てんかんは投薬や外科的治療で症状が治まっていると認定の対象にはならないため申請時には注意が必要です。
相談者様はずっと同じ病院に通院されていたことから、20歳ごろの診断書と現在の診断書の2枚作成することができたため、認定日に遡っての請求を行いました。
障害者雇用ですが、週5日フルタイムで就労されていたため、就労の配慮内容について詳しくヒアリングを行い、申請を進めていきました。
結果
障害基礎年金2級が認められ年額約78万円の受給が決定しました。また、認定日に遡っての請求を認められ、約390万円が一時金にて支給されました。