脳性麻痺で障害基礎年金2級を受給できたケース
この記事の最終更新日 2022年2月18日 文責: 社会保険労務士 大平一路
相談者 | 女性(20代)/障害者雇用 |
傷病名 | 脳性麻痺 |
決定した年金種類と等級 | 障害基礎年金2級 |
年金額 | 年額 約78万円 |
相談時の相談者様の状況
仮死状態で出生され右半身に麻痺が残り、歩行が非常に困難で補助具なしでは歩けない状態でした。幼少期のころからリハビリには通っていらっしゃいましたが、高校生くらいの時に通所はやめてしまったそうです。
高校卒業後に障害者雇用で働かれていましたが、右手にも麻痺が残っているため作業にも支障が出ていたようです。
1年程前から歩行中に転倒することが増え、お母さまが知り合いから障害年金のことを教えてもらったことから申請を考え、年金事務所へ相談にいき申請を進めておられました。
診断書は医療機関にて作成いただいておりましたが、初診日の証明が取れないことと、病歴就労状況等申立書の書き方が分からず当センターに相談に来られました。
相談から請求までのサポート
診断書の内容を確認したところ、作成いただいてから時間が経過していたため有効期限が迫っており、1か月以内に申請をしなければならない状況でした。
まずは、初診日の証明が取れないとのことだったので、今までの通院歴を確認しながら当時の状況もお伺いしていきました。幼少期の頃に身体障害者の手帳を取得されているとのことでしたので、手帳を初診の証明の参考資料として添付することにしました。
病歴就労状況等申立書を作成するにあたり、現在の状況をお伺いしたのですが、診断書の内容とは乖離があるように感じました。御相談者様は補助具なしで歩行することは非常に困難である状態でしたが、若干の不自由はあるが歩行は出来ると診断されており、また、装具も日常的に使用していないといった内容になっていました。
本来であれば診断書の修正をお願いしたいところですが、ご本人様が診断書の修正を医療機関に依頼したくないという意思が強かったため、実際の状況を病歴就労状況等申立書にしっかりと記載し、申請を進めていいきました。
診断内容は非常に重要ですので、診断書を依頼する際はご自身の状況をしっかりお伝えいただきたいと思います。
結果
初診が無事に認められ障害基礎年金2級を取得し、年間約78万円の年金が受給できることとなりました。