注意欠陥多動性障害(ADHD)で障害厚生年金2級を受給できたケース
この記事の最終更新日 2024年6月11日 文責: 社会保険労務士 大平一路
相談者 | 女性(30代)/無職 |
傷病名 | 注意欠陥多動性障害(ADHD) |
決定した年金種類と等級 | 障害厚生年金2級 |
年金額 | 年額約118万円 |
相談時の相談者様の状況
障害年金の申請の準備を進めていましたが、初診日の証明をするにあたり初診と思われる病院が廃院になっているということで、相談されたいということお電話をいただきました。
仕事を退職しており、今後の生活に不安を感じ障害年金の申請を検討されているということでした。
相談から請求までのサポート
ご自分でこれまでの経過や症状を伝えることができるかどうか心配だったため、相談にはお母さまと一緒にお越しいただきました。
発病した時からの状況についてヒアリングしていったところ、初めて心療内科を受診した当時、ほぼ同時に2件の医療機関を受診していたことを思い出されました。閉院されていない方のクリニックに確認していただくと、実はそちらの病院の方を先に受診しており、初診の証明が無事に取得できることになりました。
単独での就労は難しいことから、お母様と同じ職場でたくさんの配慮をもらいながら勤務していましたが、それでもミスが多く日々自信をなくしていかれたそうです。お母様が退職されるのを機にご自身も退職され、日常生活についても単身で生活しているものの週に数回お母様が見に来てくれおり1人で生活することは難しい状態でした。
障害等級に該当すると判断し、困っていることをできるだけお伺いしました。幼少期から気になっていることやこだわっていた事等、かなりたくさんの症状に関するお話をいただき、その中から障害年金の申請にあたりポイントとなる点を確認し、主治医に伝えられるよう資料を作成し、診断書の作成を進めていきました。
病歴就労状況等申立書は、発達障害の方は幼少期から困っていたことを記載する必要があります。幼少期からの症状や周りとの関わり方をしっかりヒアリングさせていただき、申立書を作成いたしました。
結果
無事に障害厚生年金2級が認められ、年額約118万円の受給が決定しました。