高次脳機能障害で障害厚生年金2級を受給できたケース
この記事の最終更新日 2021年10月26日 文責: 社会保険労務士 大平一路
相談者 | 男性(50代)/無職 |
傷病名 | 高次脳機能障害 |
決定した年金種類と等級 | 障害厚生年金2級 |
年金額 | 年額約160万円 |
相談時の相談者様の状況
約15年前に自損事故により道路で頭部を強く打ち3日間ほど昏睡状態になり3ヵ月間ほど入院しました。
退院してから数カ月後、急に感情のコントロールが出来なくなり家族にも暴力をふるってしまうようになり、警察のサポートもあり病院を受診した結果、事故の時の脳挫傷が原因で感情が不安定で判断力や記憶力が下がっていることがわかりました。
当時は仕事を続けていましたが、仕事中も常に焦燥感が強く事故前ほどの仕事が出来なくなっていました。その状態が10年間ほど続き、最終的には仕事を退職せざるをえなくなり、その後も症状が悪化し、記憶力は下がり続け、死にたいと思うこともありました。
相談から請求までのサポート
原因となった交通事故が15年前で既にカルテは廃棄されていましたが、ご家族の方に、何か受診した事及び日付を証明できるものがないか探していただいたところ、事故の時の保険書類等が見つかり、それをもとに初診日の申し立てを行いました。
現在の障害の状態に関してはご本人様の記憶力が下がっているためうまく説明できないかわりに、ご家族の方から詳細をお聞きすることができ、それをもとに15年間の経緯を申立書にまとめました。
また、記憶障害や妄想、希死念慮などを正確に反映された診断書を作成いただくことができました。
結果
障害厚生年金2級が認められ、年間約160万円の受給となりました。